ぼちぼち生ガキのシーズンが終わりますね。
私の同僚に、生ガキが大好きで、毎年食べては、毎年体調を崩している猛者がいます。
大事な仕事に穴をあけたこともあり・・・フォローに回る側としては、「大事な仕事の前には、生ものを控えるのもプロフェッショナルの心得」と冷ややかな視線をこっそり送ってしまいます。
牡蠣に当たりやすい体質とは
牡蠣に当たりやすい体質は存在します。牡蠣に当たる(食中毒を起こす)原因はいくつかありますが、体質による影響も大きいと考えられています。牡蠣に当たりやすい人は、仮に大好きだとしても、体をいたわるために、生で牡蠣を食べないことも大切です。
牡蠣に当たりやすい人には、共通する特徴があります。
① 免疫力が低い人
- 疲れている、睡眠不足、ストレスが多い
- 風邪をひいている、病後の回復期
- 高齢者や子ども
- 妊婦
免疫力が低下していると、牡蠣に含まれるウイルスや細菌に対する抵抗力が弱くなるため、食中毒を起こしやすくなります。
② 消化器官が弱い人
- 胃腸が弱い、過敏性腸症候群(IBS)がある
- 普段から下痢をしやすい
- 胃酸の分泌が少ない(胃酸が強いとウイルスを殺しやすい)
牡蠣には「ノロウイルス」や「腸炎ビブリオ菌」などが付着していることがあります。胃酸の分泌が少ない人は、これらの病原体を十分に殺せず、食中毒を起こしやすいとされています。
③ 甲殻類アレルギーや金属アレルギーがある人
- 甲殻類(エビ・カニ)アレルギーがある人は、貝類にも反応することがある
- 金属アレルギーがある人は、牡蠣に含まれる亜鉛・銅に過敏に反応する場合がある
牡蠣には亜鉛や銅などのミネラルが豊富に含まれています。金属アレルギーがある人は、これらのミネラルに過敏に反応し、食後に吐き気やじんましんが出ることがあるといわれています。
④ 牡蠣に含まれる特定の成分に過敏な人
- 牡蠣には「ヒスタミン」が含まれており、ヒスタミンを分解する酵素(DAO)が少ない人は、アレルギー様の症状を起こしやすい
- アルコールと一緒に牡蠣を食べると、ヒスタミンの影響が強く出やすい(ワインやビールとの相性に注意)
ヒスタミンを分解する能力には個人差があり、体内でうまく分解できない人は、牡蠣を食べるとじんましん・腹痛・頭痛などが出ることがあります。
2. 牡蠣に当たらないための対策
牡蠣の食中毒を防ぐためには、以下の対策が効果的です。
✅ しっかり加熱する
- 牡蠣を75℃以上で90秒以上加熱すると、ノロウイルスや細菌を死滅させられる
- 生牡蠣を食べる場合は、加熱用ではなく「生食用」のものを選ぶ
✅ 免疫力を高める
- 体調が良い時に食べる
- ビタミンC・発酵食品(ヨーグルト・納豆)を摂取し、腸内環境を整える
✅ 食べる量を控えめに
- 体質的に当たりやすい人は、最初に少量から試す
✅ アルコールと一緒に食べる場合は注意
- ワインやビールと一緒に食べるとヒスタミン反応が強くなることがあるため、注意が必要
まとめ
✅ 免疫力が低い人・消化器が弱い人は当たりやすい
✅ 甲殻類アレルギーや金属アレルギーがある人も注意が必要
✅ ヒスタミンを分解しにくい体質の人は、じんましんや頭痛が出ることも
✅ しっかり加熱し、体調の良い時に食べるのがベスト
牡蠣は栄養豊富ですが、体質によっては当たりやすいこともあるので、自分の体調や体質を考えながら食べることが大切です。
ワインとのペアリングも・・・毎シーズン、生牡蠣に当たるような人は控えた方が安全かもしれませんね。